電解式厚さ測定法

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電解式厚さ測定方法とは?

原理 電解セルに電解液を入れ、めっき面を陽極として定電流で電解しめっきを剥離します。金属によって異なる電気化学当量と電流値、剥離面積、剥離時間、金属の比重からめっきの膜厚を計算します。(電気めっきの厚みのコントロール[電流値とめっき時間]も、同様にして計算しています。)
膜厚(μm)=電気化学当量(mg/クーロン)×電流(A)×時間(s)×10/[比重(g/cm2)×剥離面積(cm2)]
問題点 専用の自動測定装置が各社から出ていてかなり精度の良い結果が得られる。
問題点としては、
  1. 測定部分にガスケット以上の大きさの平面部分が必要です(電解液が漏れる)
  2. 素地金属に達した時に電解電圧が顕著に変化する必要があります。(終点がわからない)
  3. 電解液を素地とめっき液の組み合わせで、変える必要があります。多層めっきの測定の場合、各層で電解液を変える必要があります。

 

科学的溶解法

原理 製品を全体又は部分的に溶解し、正確に希釈(メスフラスコ等を使用する)後、原子吸光又はICP分析装置を用い金属量を測定し、溶解した表面積、分析した金属量、金属の比重から膜厚を計算します。
膜厚(μm)=金属量(g)×10000/[比重(g/cm3)×表面積(cm2)
問題点 この方法は、製品全体として平均してどの程度の膜厚が付いているのか知りたい場合に適した測定方法です。
この測定方法には、次の問題点があります。
  1. ある一定範囲以上の面積に対する平均膜厚となり、特定な部分の膜厚は測定できません。
  2. 電気めっきの膜厚測定には不向きです。高電流部分と低電流部分の膜厚差がある場合は、正確な膜厚にはなりません。
  3. 測定したい部分に不具合があった場合、その部分を考慮できません。
  4. 少なくとも、金属量が10mg以上にならないと正確な値がでません。予想膜厚が10μm程度であれば、1cm2以上の表面積が必要です。
  5. 分析者の操作に左右されることがあります。希釈の方法の精度に膜厚が左右されます。

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