LHC加速器 超伝導線材への高速銅めっき技術

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国際共同プロジェクトに採用されたヒキフネの高速銅めっき技術

【LHC (Large Hadron Collider)加速器】
ヨーロッパ共同原子核研究機構(CERN, セルン研究所)により建設され、2009 年より物理運転を開始した世界最大のハドロン衝突型加速器です。
LHC 加速器の円周の長さは 27 km(おおよそ山手線1周分に相当)にもおよぶ巨大な実験施設で、フランスとスイスの国境をまたぎ設置されています。 2013 年ノーベル物理学賞を受賞した ピーター・ヒッグス博士のヒッグス粒子を観測したことでも有名な施設です。

【ヒキフネのめっきはどこに???】
将来のエネルギー問題を究極的に解決する核融合発電炉や物質の成り立ちを探求する高エネルギー粒子加速器への応用は重要であり、大型で強磁場を発生する超伝導マグネット導体素線として急熱急冷変態法 Nb3Al 線材の開発が強力に推進されています。
超伝導状態を安定化するために、Nb3Al 線材に高純度・高効率で純銅を強固に複合する技術が必要となっています。ヒキフネでは 物質・材料研究機構、フェルミ国立加速器研究所(米国)との共同研究において、高速銅めっきの技術を開発。第 14 回超伝導科学技術賞(未踏科学技術協会)を受賞しています。

ボイド欠陥のない銅の厚付けめっき技術、析出速度 900μm/hrの高速めっき技術など、技術研究の成果

この製品には
・ 銅の厚付け:ボイドなど欠陥なし。極低温で電気抵抗は無酸素銅に匹敵
・ 電気めっき膜厚の均一化:線径の寸法精度±3μm 保持(めっき膜厚:150μm) 
・ 線材へのめっき技術:表面に ざらつき、凹凸なし 
・ 高速めっき技術:析出速度 900μm/hr(参考:装飾めっき条件 50μm/hr 程度)
など、80年超の技術開発により培われた様々なめっき技術を用いています。
ヒキフネでは 各部署が持っている技術・特徴を組合わせ 製品を作りあげていくことができます。
ぜひ「こんなこと できないのかな?」「共同研究しませんか?」から ご相談下さい。 

銅めっきした Nb3Al 線材の断面

密着が良いため 線材を潰しても 隙間ができません

最後に・・・ LHC 加速器は約 2 年間改良工事が行われていましたが、2015 年 4 月から運転を再開。ビックバン直後に起きたことや暗黒物質の謎を解明すべく 実験が行われています。

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