スズめっき

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ダイカスト素材の金属コネクタへのスズめっき

スズは古くから重要な金属材料であり、合金は青銅(Cu-Sn)、はんだ(Sn-Pb)など、また鉄板上のスズめっきは
『ブリキ』として親しまれてきました。
スズは融点が231.9℃と低く、極めて展延性にとみ、大気中で変色しにくい。濃い酸や熱アルカリ水溶液には
溶けるが、薄い酸特に有機酸には殆んど溶けない性質があり、食品が有する酸では侵されないことと他の金属に
比べ毒性が極めて低いため、食品用器具のめっきにはもっぱらスズが用いられています。
缶詰の内面にはスズめっきが施されています。

スズは比較的柔らかい金属であるため、機械の摺動部分にめっきし馴染みを良くする役目も果たします。その他の
用途として、電気部品等はんだ付け加工するものにめっきし、はんだ付け性を良くしたり、窒化防止などに用いら
れています。

スズめっきは、はんだ付けに優れていることから電子部品に採用されています。スズめっきした直後は非常に優れ
ていますが、経時変化により劣化が進みます。無光沢スズに比べ光沢スズめっきは劣化が小さいです。
めっき厚みは3~5μm以上が望ましいとされています。

スズめっきは、ウィスカーが発生しやすいため、素地、下地めっき、後処理など十分の配慮が必要のため、使用条件
など考慮の上、適した工程を設定します。さらに変色し易い金属のため、種々変色防止対策を講じます。微細な電子
配線パターンでは、熱処理を施すことでウィスカーの成長を抑える工程を加えています。

      写真1.スズめっき                                        写真2.スズウィスカー
                                                                        ※石原ケミカル㈱提供


当社は2021年5月より、金属コネクタのアルミダイキャストや亜鉛ダイキャストの小物部品などに、スズめっきを
行い始めます。小物部品はバレルめっきにより、素地との密着強度や銅/ニッケルなど下地めっきを施しています。
ダイカスト素材には、下地銅めっきが必要となります。要求品質に耐える密着強度や勘合精度に見合った膜厚制御
が重要ポイントとなります。はんだ付けのポイントとなるスズめっき表面調整と共に、幅広い技術によるめっき
製品を提供します。

           各種Snめっき皮膜の特徴比較

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