人類が初めて利用した金属=銅 ~知られざるその性質~

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人類が初めて利用した金属=銅 ~知られざるその性質~

今回はコロナウイルス感染拡大防止に用いられる『銅』について、その性質や利用法などについて
紹介します。

『銅』は、道具を使い始めた人類が最初に利用した金属と言われています。紀元前7000年頃には、
すでに自然銅を石鎚で叩いて加工したと思われる遺跡が小アジア(現在のトルコ共和国)で発見
されています。


次いで紀元前6000年頃には、炭による火力を利用した熔融銅が使われはじめ、さらに『青銅器時代』
と呼ばれる人類文明の飛躍期が訪れています。 製錬が容易で加工性・耐久性に優れた金属=銅の発見
は、狩の効率化、農業生産の拡大、資源開発などに伴って人類に多くの恩恵をもたらしました。
その後、古代における器や武器などの金属器の主力は銅製から鉄製へと移行して行きました。

特性1 加工性
銅の融点は1,084℃と金属では比較的低く、炭などの燃焼で実現できました。
(鉄の融点は、1,538℃です)。 先史時代における熔融銅の利用に結びつきました。
また、銅は展延性に優れており、圧延や押し出しなどの塑性加工がしやすい代表的な金属です。
「銅像」「ブロンズ像」が美術や塑像の世界で盛んに使われた理由も、地金の美しさに加えて、
加工のし易さにもあります。     

野洲市小篠原字大岩山出土


特性2 耐食性                            
銅は極めて優れた耐腐食性を持つ金属です。これは銅が酸素に触れると表面に酸化銅の被膜を
つくり、内部の金属を保護するからです。かつて、大型木造船の船腹には銅箔が貼られていました。
これも海水による錆、腐食に強いという銅の特性を活かしたものです。
その他、水栓バルブや水道管など、生活の中の水まわり部品にも、この優れた耐腐食性により銅や
銅の合金が広く使われています。

銅合金製水道蛇口

  
特性3 抗菌性                           
古くから「銅壷に入れた水は腐らない」と言われるように、銅は抗菌作用を持つ金属として知られて
います。抗菌作用の強い金属としては、銀、白銀、金、鉛、亜鉛などが挙げられる。貴金属は高価で
す。鉛は鉛中毒の恐れがあります。これらの理由から、銅が広く用いられています。銅や銅合金が、
家屋の中で多くの人の手に触れるドアノブ、取っ手、手すりなどにも使われているのは、こうした抗
菌性を期待してのことです。


① 銅製ドアノブの殺菌性能の比較
このほど、北里大学では、ドアノブの金属素材による殺菌性能の比較を発表。
ステンレス製に比べ、青銅製、黄銅製のものがきわめて高い殺菌性を持つことが確認されました。住宅
ではキッチンの流し台三角コーナーやバスケットに銅が使われ雑菌の温床となるヌメリ防止に役立って
います。出展:北里環境科学センター
 


② ボウフラの育成妨害 
夏になると悩まされる蚊。最近では蚊が運ぶ感染症が恐れられています。
一般的な蚊であるヒトスジシマカ(ヤブ蚊)の幼虫(ボウフラ)を銅製の容器とガラス製の容器で飼って
比較したところ、銅製の容器のボウフラはすべて羽化せずに死亡。対し、ガラス製の容器では9割が羽化
して蚊になりました。

                          
特性4 硬貨は銅=細菌繁殖せず 
銅で出来ている硬貨は、10円玉だけではありません。5円玉、50円玉、100円玉ならびに500円玉も銅を主
成分とする銅合金で作られています。従って、硬貨の表面に細菌が付着しても繁殖せず、清潔に保たれて
います。ちなみに1円玉は純アルミです。 50円、100円ならびに500円玉は、比率は違えど全てニッケル
合金です。銅・銀などの金属には微量金属作用と呼ばれる効果があります。 わずかな量で驚くべき抗菌
作用を発揮するというものです。水などに溶け出したごくわずかな量の金属のイオンが細菌類の活動を抑
える効果のことで、銅のほかに金や銀などにも同様の効果が認められています。

寒天平板培地に大腸菌の菌液を塗抹し、その上に10円玉を置き、一晩培養後、これを除去し培養。
10円玉が接触した円形には菌が発育していません。
出展:一般社団法人日本銅センター
http://www.jcda.or.jp/feature/tabid/88/Default.aspx

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